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From Kitakyushu to Beppu / Oita

あなたの知らない日本 北九州

北九州から別府・大分温泉編

大分イメージ

9:30/1日目

陸上交通のハブ、北九州市小倉。
新幹線で西に向かえば約15分で博多に到着。
天神で気軽に買い物、中州でちょっと一杯、という距離だ。
新幹線通勤の人もいる。
では、小倉から列車で北に進路をとると関門海峡をくぐりぬけ
約14分、本州は山口県下関市に到着する。
小倉からは目の前に本州の陸地が見えている。すぐそこだ。
この便利さ、これこそ北九州が、九州の陸の玄関口として
発展してきた所以だ。
さて、先に紹介した外国人短期滞在向けのJR「レールパス」を
手にしたなら、せっかくなのでもっと足を延ばしてみたい。
タオル一本忘れずに、九州をずっと南下してみよう。
そこは、日本一の湧出量と源泉数を誇る、湯のまち別府・大分「おんせん県」。
さあ、ゆこう!

11:00/1日目

「べっぷ~~~~♪」
「べっぷ~~~♪」
JR小倉駅から特急ソニックに
乗り最速で約1時間10分、
大分県JR別府駅に到着する。

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駅のホームでは、思わずマネ
をしたくなるような長く伸ばす
独特のアナウンスが迎えてくれる。

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ホームのベンチは、すでに
温泉気分。
座ってのんびりしたいところ
だが・・・いや、本物の温泉が
待っている。先を急ごう。

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エスカレーターを下り改札口
へ向かうが、別府では頻繁に
見かける「♨」このマーク。
いったい何を意味しているか
わかるかな?

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外国人の中には「温かい料理
のこと?」と思う人もいる
らしい。これは、湯船から
湯気が立ち上る「温泉マーク(記号)」である。

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あなたは、この先いくつこの
マークを見るだろう。
きっと数えているうちに、
その数を忘れてしまう。
それほど、別府には温泉が
多い。

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改札口を出て右手が駅の
「東口」。
大型観光バスや観光タクシー
が停まっており、

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ゴボッゴボッと不規則な音を
立て湧きあがってくる温泉
「手湯」がある。
誰でも自由に楽しめ、温泉
気分が一気に盛り上がる。

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また別府市民にとって欠かせない市営温泉
(入浴料110円~)が徒歩圏内に多数集まっており、観光客も気軽に入浴できる。
地元の人々の日常に触れ、温泉地別府を文字通り
肌で感じることのできるエリアだ。

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改札口を、反対の左手に進むと「JRきっぷうりば」の前を通り、駅の「西口」に出る。
こちらもやはりバスやタクシーが停まっており、同じ行先であっても「東口」「西口」その両方か
らバスが出ているので、迷うかもしれない。
しかし、言い換えるならバスが出たばかりであっても、すぐに反対側に移動すれば間に合うバスもある。
移動は50mといったところだろうか。
「西口」側に位置するのが、あの湯けむり立ち上る別府鉄輪・亀川の地獄地帯である。

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さて、こうなると見所が多くて、どっちに進めばと迷ってしまうだろう。そんな時は、改札を出てすぐ、足元を見てほしい。
青いラインが、あなたの迷いを解決のヒントへと導いてくれる。
とても分かりやすい。辿って行くと駅の「東口」に出る。

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途中コインロッカーがある
ので、荷物をあずけてもいいし、タクシー乗り場もあるので、一旦宿に向かってもいい。

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青いラインの先は「Tourist’s Hub&Lounge」。ここは、
ただ単に旅の情報を得る場所というだけでなく、
この場所の空間自体がもうすでに旅の中にある。
フレンドリーで外国語に堪能なスタッフ達が迎えてくれる。

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何がしたいか、どんなところへ行きたいか、多少わがままなくらいの希望を伝えてみるといい。どのスタッフの口からも次々とその答えが返ってきて、
スタッフ同士はもちろん、
お客さんから聞いた最新情報まで詳しくおしえてくれる。

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そしてその言葉には、熱くて豊富な温泉の湯量に負けない別府愛があふれている。
話していて、楽しい。ドリンク(格安)を飲みながら、プランを練ったり待ち時間を過したり、世界各国の旅人同士が意気投合することもしばしば。

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ここに、九州に4か所しかない(2020.3現在)「pocket
change」があるのも嬉しい。
余った日本円はコインを含めこのマシンで直接WeChat
Payに入れることが出来る。
帰りも寄りたい。

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様々な地獄と温泉

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「地獄めぐり」は、「海地獄」「鬼石坊主地獄」「かまど地獄」「鬼山地獄」「白池地獄」「血の池地獄」「竜巻地獄」等を巡る。これらは地獄の湯の中に入るのではなく、見学を楽しむ。別府では、人は好んで「地獄」へと向かう。「別府八湯」とは、「別府」「明礬」「堀田」「柴石」「鉄輪」「観海寺」「亀川」「浜脇」の8つの温泉郷の総称で、更にその中に、泉質も温度も色も違う数々の個性的な温泉が存在する。

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日本のパスポートによく似た「スパポート」を手に、温泉スタンプ(全88個)を集めたりするのも楽しい。別府市観光協会や観光案難所で販売している。一冊110円で記念にもなる。

11:30/1日目

「さて、数ある温泉の中から
「鬼石坊主地獄 鬼石の湯」
へ向かうことにしよう。

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扇山を左手に望みながら
斜面を上っていくと、「きた、きた、きたっー!これぞ鉄輪温泉!」。
いたるとこから湯けむりが
上がる別府の代表的な
風景だ。

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バスを降りると正面に海地獄が見え、その左側を上って
いく。

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入浴620円。おすすめは、
庭付き貸し切りの家族風呂
2000円(60分4名まで)。

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「坊主」と呼ばれるのは、灰色の熱泥が大小の球状をなして沸騰する様が、「坊主頭」に似ているからだ。
地獄見学400円。

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地獄で蒸された冠地どりまん300円。

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バス
JR別府駅西口3番/乗り場 :亀の井バス鉄輪行、約20分330円、海地獄前下車徒歩1分。
タクシー
JR別府駅約10分、約1500円

14:30/1日目

帰りはバス停が離れているのでタクシーが良いが、すぐまた次の温泉へ向かうと少し疲れる。バス停辺りまで散策がてらぶらぶら歩いてから乗るのも良い。交番からも湯けむり。

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大谷公園「足岩盤浴」は無料。
左手の高く吹き上がっている蒸気の熱で足元の石を暖めている。靴下を履いたまま、床暖房のような温かさを感じれば、その後1時間経ってもまだ足裏にポカポカとした感覚が残る。

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JR別府駅に戻り、今度は東口側へ行ってみよう。温泉「加賀屋」を目指す。

16:00/1日目

「加賀屋」へは、駅東側の海に近い「別府タワー」を目印にするとよい。徒歩約8分、
タクシー約4分約600円。
別府タワー二つ手前の細い路地を入るとすぐに突き当たり、その右角が旅館「加賀屋」。

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客室数10に対しお風呂はなんと、全て貸し切り「岩風呂」「ヒノキ風呂」「露天風呂」と3つもある。昼間を中心に日帰り入浴も可能。500円。

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宿泊客は、ネットで調べて予約する人が多い。中でも欧米人の比率が高い。
古き良き日本らしさ、宿の主人の親しみやすさ、そして秘密基地に潜入するようなお風呂のワクワク感が人々を魅了する。

17:30/1日目

旅先での楽しみの一つ、それはやはりその土地ならではの美味しい食事だ。これは外せないし、譲れない。
滞在日数と食事の回数を考えると絶対に美味しいのが食べたい。

明るく、清潔で、新鮮、自慢のメニューが並ぶ「お食事処とよ常」本店に行ってみた。
目の前にヨットハーバーが見え、大分有数の漁港、亀川漁港と大分漁港の間に位置する。

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観光客はもちろん、家族連れや会社帰りの常連で賑わい、
食事が運ばれて来るよりも前に、自分の選択が正解であった事を確信する。

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JR別府駅東出口から駅前通りを真っ直ぐ海側へ進んでいくと、国道10号線の向こうに大分交通のバスセンターが見える。
同時に店舗もその奥に見えている。JR別府駅から徒歩10分。先ほど温泉を満喫した旅館「加賀屋」からも近い。

「とよ常御前」2350円、
「関さば御前」2630円、
「特上天丼(海老2尾)」
880円他。

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では、JR別府駅に戻り、今日の宿があるJR大分駅に移動しよう。

19:00/1日目

旅は、タクシー移動であっても案外歩く。駅に着いた頃には、もう歩きたくない、一刻も早く部屋でゆっくりしたいと思うこともある。そんな時これほど最適なホテルがあるだろうか。

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JR大分駅府内中央口(北口)
から徒歩0分、「JR九州ホテルブラッサム大分」。しかも、大分駅は、由布院、臼杵、別府と、列車のアクセスが抜群!
乗ってきた特急「ソニック」や人気列車「ゆふいんの森」号が走る。

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そして何と言っても、JR大分駅上天然温泉「CITY SPAてんくう(天空)」がある。
夜は、星空や夜景を眺め、昼は晴れていると遠く九重連山が望める。
20階内湯・サウナ、21階露天風呂。天然温泉や高濃度炭酸泉など、心ゆくまで楽しめる。
旅の疲れだけでなく、日ごろの全てを忘れ、心も体も癒してほしい。
一度入ると、必ずまた来たくなる。
朝の時間帯以外は、日帰り入浴も可能。
入浴プラン1600円。

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CITY SPAてんくう
宿泊
温泉利用料込みでスタンダードダブル2名利用、朝食無し11,800円~、朝食あり15,200円~。
翌日は、ホテルに荷物を預かってもらってもいいし、駅のロッカーも便利。

10:00/2日目

森林資源が豊富な大分県では、駅、列車、美術館、屋内外の建築など、至る所に木材が上手く活用されている。
どこか温かくほっとするのは、この木のぬくもりを自然と感じるからなのかもしれない。

駅には「ニワトリ」がいる。
とり天は大分名物だ。

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ミニトレイン「ぶんぶん号」は、週末駅構内で運行、一周300円、大人も乗れる。
JR大分駅北口を出ると、木の屋根付きのロータリーがあり別府湾方面へのバスも出ている。

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別府市と大分市は、同じ大分県であり、ソニックだと約10分なのに、雰囲気がまるで違う。
古くから西洋文化を取り入れ、中国船やポルトガル船が入港し
貿易が盛んに行われてきた国際都市である。
時間があれば、街中も散策もしてみたい。

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13:00/2日目

「高崎山自然動物園」と「うみたまご」は、近くにJRの駅が無いので、入園券・入館券・バス往復券の3つがセットになった割引チケット「モンキー・マリーンチケット」大分交通2470円(2020.3現在)が便利だ。

※4月〜値上がり予定です

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「大分駅前バスセンター乗車券発売所」で購入できる。
ただ、発売所は一つ先のバス停近くなので、散策時に購入するか、前日にチケットを購入しておけば、ホテル目の前の駅ロータリーからすぐに乗ることが出来る。(2番乗り場)

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このチケットは、路線バスを利用するので、都合のいい時間に移動でき、縛られないのがいい。複数の指定バス停留所で、乗車(又は降車)できる。
何度も乗り降りできるフリー乗車券ではないので注意。バス停「高崎山自然動物園」(うみたまごも同じバス停)で降りて遊んだ後は、
また大分駅に戻ってもいいし、そのまま別府駅方面へも行ける。チケットは別府でも購入出来るので、別府からこの逆コースをとってもいい。

13:30/2日目

特急ソニックも走る鉄道の線路をくぐると、短いが急な坂道となり、その先に入園ゲートが見えてくる。

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別府湾に臨む標高628mの高崎山には、約1200頭ものニホンザルがいる。
すべて野生だ。
5~8月が出産シーズンで、
子猿たちの姿は何とも
愛らしく癒される。

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餌付けタイムのうち、日に2回のイモ取り競争は圧巻だ。
係の人の指示通りに観光客が足を広げて並び、エサがまかれ始めると、
一体どこからやってくるのだろうと思うほどのサルたちが、
まるで洪水のようになだれ込んできて、次々と股の間を通っていく。
ものすごい数だ。沢山通れば通るほど良いことが訪れるらしい。
さるっこレール往復110円。

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15:00/2日目

高崎山を下り、青い三角の
歩道まで戻って今度は海側の
大分マリーンパレス水族館
「うみたまご」へ。高崎山から
徒歩2分。大迫力の大回遊水槽や自然体で過ごす生き物たちと触れ合える「あそびーち」もある。

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イルカやセイウチのパフォーマンスは大人気だ。海の生き物たちに触れるコーナーは、子たちの歓声であふれる。

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オリジナルのお菓子やかわいい生き物たちのグッズ、見ていると楽しくてつい色々買いたくなってしまう。
ショーの時間やバスの時間を確認しておき、ゆっくり楽しみたい。

17:00/2日目

別府・大分の旅は、十分に楽しめただろうか。温泉も魅力あふれる場所も、まだまだ沢山ある。
こんなに近くに住んでいる北九州市民も、山に海に温泉にと、何度も大分県を訪れる。
それでもまだ遊び足りない。楽しい時間はあっという間に過ぎてしまうが、あとの楽しみはまた次回にとっておこう。
さあ、北九州に帰ろう。

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